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Mørdrup Station

 ここはデンマークの首都コペンハーゲンから少しばかり北上したあたり。コペンハーゲンから北への線路は、途中のHellerup(ヘレルプ)で2本に分かれ、1本はHillerød(ヒレレド)へ、もう1本は港町Helsingør(ヘルシンゲル)へと至る。そのHellerupは、日本で言えば国電区間の終点みたいな駅だが、そこから先も、コペンハーゲン直結の幹線だけに、それなりに長い編成の列車が比較的高頻度で走っている。

 そのHillerødとHelsingørとを結ぶ線となると、コペンハーゲンへ直結しないローカル線となる。その中間、Helsingørに近い側にある駅の一つが、ここMørdrup(メルドルプ)駅だ。単線のローカル線だが、そうは言っても日中30分毎に運転されており、東京で言えば相模線あたりに相当する。けれども風景はかなり長閑で、純農村地帯という感じになる。しいて言えば札幌郊外だろうか。高緯度のデンマークだけに、雰囲気的にもそれが比較的近い。


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 この駅は単線だが、踏切を挟んで、上り方向と下り方向と、ホームが別々にある。これは結構珍しいと思う。どちらも、列車は踏切を過ぎた後でホームに停車するのである。これは恐らく、踏切遮断時間を長くしないための配慮かと思われるが、その踏切も、心配するほどの交通量はなかったのであるが・・・

 ホームの目の前が小さくて小綺麗な牧場で、牛や馬がいた。日高本線にもこんな駅があったような気がする。

 列車を待つ若い女性が一人、カメラを持ってホームをうろうろする一人の東洋人を、うさん臭げに見る。これはデンマーク人の典型的な反応だろうか。国によってはもっとフレンドリーに、ハローとか声をかけてくるものだが、このあたりからも、国民性を感じ取ることはできる。彼らは決して不親切とか無愛想というわけではないが、欧州の中でも北欧は個人主義観がかなり発達しているという印象がある。


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 デンマークの主要路線の鉄道車輛は、殆どが同じで、ゴムを巻いたような黒い車輛で、個人的には今ひとつ好きになれない。けれども、こういうローカル線に行けば、古くて味のある車輛が使われている。ここは車内も空いていて、長閑な旅を楽しむには良い。コペンハーゲンからもさほど遠くないので、何かで時間が余ったら、このあたりにちょっと足を伸ばしてみては如何かと思う。
by railwaytrip | 2005-05-13 09:20 | デンマーク


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